翻訳の仕事をしている人、または翻訳の仕事に興味がある人なら、1回は考えたことがあると思います。
「将来、翻訳の仕事はなくなってしまうのではないか?」と。
実際AIの技術が発達してきて、翻訳という作業は、ほぼAIがやってくれるようになったのは事実です。
結論から言うと翻訳の仕事は少なくなり、単価が下がり続けるけど、まだまだなくなることはありません。
翻訳の仕事はまだなくならない
なぜ、これだけAIが発達しているのに「翻訳の仕事はなくならないよ」と翻訳者達は口を揃えて、自信を持って言えるのでしょうか?
確かに、DeepLやGoogle Translateの機能は年々上がっています。
私も小学生、中学生の頃(10年くらい前)からパソコンを使っていて、Google Translateの進化を身近で感じてました。
以前は、変な翻訳しかできなかったGoogleが、今では自然な翻訳ができてきているのは、実感しています。
なので、実際に翻訳の仕事に就くまでは「翻訳の仕事に将来性はあるのか?」「いずれは、なくなってしまう。他のルートを用意しておこう」と言うふうに考えていました。
そして、実際に翻訳の仕事をしてみたら、「いやいや、翻訳の仕事がAIに奪われることなんて、まずないだろう」と感じるようになりました。
機械的な翻訳しかできない
GoogleやDeepLが優秀なことは間違いありません。ですが優秀すぎるばかりに、機械的な翻訳になってしまいます。
また、言語によって文法構成が違ってくるのですが、翻訳機はそのまま翻訳してしまうケースも少なくありません。
例えば、日本の都道府県について書かれたWikipediaの文章を翻訳機にかけてみました。
“日本は47の都道府県に分かれている。都道府県は国の直下に位置し、国の第一レベルの管轄権と行政区画を形成している。その内訳は、都道府県が43、市町村が2、「回路」または「領域」が1、大都市が1である。”
十分理解できますが、この状態でクライアントさんに「翻訳が完了しました」とは、言えませんよね。
また、読み手のことを考え「読み手が中学生なら、中学生がわかりやすい文章を作る」など、相手のことを考えた翻訳もAIにはできません。
そのため、機械が翻訳をした後、必ず人間が校正しなくてはいけないのです。
このように文章を機械翻訳にかけた後、人間が文章を校正する作業をポストエディットといいます。
ポストエディットの仕事は無くならない
ポストエディットは、翻訳機にかけた文章を、人間が後編集することです。
翻訳の仕事は減ってしまっても、ポストエディットの仕事が無くなることはないと思われます。
現在は翻訳の求人だけではなく、ポストエディターの求人も多く出回っています。
ポストエディターの翻訳テスト(トライアル)は、翻訳者のテストと比べ、比較的受かりやすいと言われています。
そのため「今後翻訳業界に入りたい!」と考えている人は、ポストエディターとしてトライアルを受けてみるのもいいと思います。
ゲームや小説など、心に響かせたい文章は機械では作れない
「AIは機械的な翻訳しかできない」ということは、ゲームや小説、映画など、人の心に響かせたい訳文は、機械では作れません。
とくにゲームや映画では「正しい日本語」を使っていないシーンが、たくさんあると思います。
正しい日本語を使っていないからこそ、ゲームや映画が面白いと思えるの場面もあります。
正しい日本語を使っていないと、翻訳機は混乱してしまい、意味のわからないような翻訳をしてしまうこともあります。
また、文化の違いもあるので「日本では大好評だった映画が、海外での反応はイマイチだった」ということもよくある話です。
そこで、文化の違いなどを遠慮して文章を訳してく、ローカライズ(ローカリゼーション)という作業が必要になります。
ローカライズの仕事も無くならない
海外旅行をしたことがある方なら、文化、法律、仏教、習慣などの違いで戸惑ったことがあると思います。
これらの壁を乗り越えて、言語を変換するのが「ローカライズ」です。
私も、つい最近ローカライズをしたのですが、とても難しくて「これはAIには絶対にできない!ローカライズの仕事は絶対に無くならない」とさえ感じました。
たとえば、ディズニーの映画「アナと雪の女王」は、日本語にローカライズされています。
元のタイトルは「Frozen」です。Frozenは訳すと「凍っている」です。
映画のタイトルに「凍っている」なんてつけたら、何が何だかわかりませんよね。
とくに子供は、「凍っている」なんていうタイトルの映画を観たいと思うのでしょうか?
そのため、「アナと雪の女王」というタイトルが付けられたのです。
ディズニーの「美女と野獣」「不思議な国のアリス」と似たようなタイトルをつけていますよね。
おまけに、子供達の「観たい!」という気持ちを引き出すタイトルになっています。
他にも「布団がふっとんだ」などのダジャレは、を機械翻訳にかけても「The futon was blown up.」という直訳しか出てきませんので、上手にローカライズしていく必要があります。
このように、機械翻訳に頼ることのできない翻訳も存在するのです。
ポストエディットやローカライズの仕事はどこからもらえる?
先ほども説明した通り、ポストエディットやローカライズの仕事がなくなることはありません。
それどころか、ポストエディットの仕事に関しては、これからも増え続けると思われるため、これから翻訳業界に入ろうと思っている方は、ポストエディットの求人にも応募してみましょう。
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入会費と年会費がかかるため、登録をしようか迷っているかたは、別の記事でAmeliaについて詳しく書いているので、読んでみてください。
関連記事:【翻訳ネットワークアメリア】怪しい?本当に稼げる?入会してみた感想
別のルートを用意することも必要
翻訳の仕事は無くならないと言われていますが、それでも単価が下がっていたり、仕事が減ってきていることは事実です。
そのため、万が一収入が減ってしまっても問題がないように、別にスキルを身に付けたり、別の収入源を確保する必要があります。
副業については、別の記事でまとめているので、副業に興味がある方は読んでみてください。
関連記事:【副業の一覧】100個以上紹介!スキルが無くても家で出来る副業と仕事の取り方
まとめ
翻訳の仕事が今後なくなることは、ほぼありませんが、単価は下がってきて、仕事は減ってきています。
一方、ポストエディットの仕事はこれからも増えていく見込みなので、翻訳業界に入りたい人は、ポストエディッターとして、トライアルを受けてみることも視野に入れてみましょう。
また、ローカライズの仕事が減ることはないと思われるので、ローカライズができるようにスキルを磨くことも大切です。
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